更年期障害は身体的要因、心理的要因、社会的要因が複雑に関係しているので、まずは生活習慣の改善と精神療法を行います。
それでも改善しない場合には薬物治療を行います。
更年期障害の薬物による治療は大きく下記の3つに分けられます。
@ホルモン補充療法
A漢方薬
B向精神薬
当クリニックに来院する患者様は、はじめに婦人科を受診されている方も多くいらっしゃいます。
そのため既にホルモン補充療法と漢方薬の2つの治療を受けたものの、症状の改善が思わしくないため心療内科を受診される方も少なくありません。
その場合、心療内科では3つ目の向精神薬による治療を中心に行います。
具体的には副作用の少ないSSRI、SNRIといった心のバランスを整えるお薬を定期薬として処方します。
これらのお薬は情緒不安定、イライラ、気分の落ち込み、意欲の低下、集中力の低下などの精神症状や、ほてり・発汗など、血管の拡張と放熱に関する症状にも有効であることが知られています。
また、いざ症状が出現した時に臨時で内服するお薬(頓服薬)として抗不安薬を処方することもあります。 |